東京庭園美術館で開催されている「あかり、ともるとき」展を訪れました。
木々に囲まれた道を進んで、旧朝香宮邸が圧倒的な存在感で迎えてくれます。
建物のデザインは、ただ美しいだけでなく、細部までこだわった工芸的な技術が感じられます。
室内はエレガントな曲線と幾何学的な模様が天井や壁に施されており、その繊細さに心を奪われます。
また、ガラスのデザインやシャンデリアなどの照明も、光と空間が絶妙に調和し、独特の雰囲気を演出しています。実際に窓辺に立つと、ガラス窓を通して差し込む光は昭和の時代に戻ったかのような錯覚を覚えます。
邸宅を取り囲む庭園もまた、この場所の魅力の一部です。
美しく手入れされた木々や植物が、建物の重厚さを柔らかく包み込み、自然の光と影が織りなす幻想的な風景をがそこにはあります。日差しが窓から差し込む瞬間、庭園と建物が一体になり、長時間続いたような静寂な美しさを感じることができます。
旧朝香宮邸は、訪れる人々にかつての貴族の優雅な暮らしと、その芸術と技術が絶えなかった最高の美を体験させてくれる空間です。
日が落ちてからもう一度この場所を訪れてみたいと思いました。 昼間とは異なる静かな空気が漂い、夕闇の中灯る照明が建物の輪郭を柔らかく照らす様子は、きっと幻想的でしょう。
木々に囲まれた邸宅は、日中とはまた違った表情を見せ、夜の闇と光が織りなすコントラストは、時代を超えた魅力をさらに深く感じさせるでしょう。
昼間に感じた優雅さとは違って、少し神秘的で、静寂に包まれた夜の旧朝香宮邸。 その空間に再び身を置けば、光と影が織り成す新たな物語を発見できるかもしれない。